昔のドラマや映画を見ていると、何かを書くシーンで、鉛筆の先を舌で舐めて書くことがありますよね。あの行動ってなぜ?どんな意味がある?と気になりませんか。
実は、鉛筆の芯をなめるのは、二つの意味があります。そこで
なぜ鉛筆をなめるか?理由について検証しました。また鉛筆の芯が体に害を与えるかについても調べましたので、参考にどうぞ!
鉛筆をなめるのはなぜ?2つの意味があります
意味1、昔の名残
昔の漫画でよくみかける、鉛筆をなめるシーン。どんな意味があるの?と気になりますね。ひとつの意味としては、
昔の習慣の名残
です。鉛筆はそもそも、紙に書くときに「滑り」をよくするために油分の入った、潤滑剤を入れています。この潤滑油のおかげで、すらすらと紙に難なく書けるわけです。
ただ昔の鉛筆は、粗悪なものが多く、滑りが悪く、紙にひっかかって薄くなって、うまくかけなかったりしました。
この書きにくい鉛筆を、簡単&一時的に良い状態にするのに、一役買ったのが
口の中の唾液
というわけです。鉛筆の先を水分で湿らせると、一時的に書きやすくなるので、一番手軽な方法として、なめてから書いていた・・ということです。
字を書く前にペロッとなめる習慣はここからきているのです。もちろん現代の鉛筆は大変質が良く書きやすいですので、なめる必要はまったくありません。今でもなめるのが癖になっている年配の方が、もしかしたらいるかもしれません。
鉛筆を書く前になめるという仕草は、日本だけでなく、外国でも行われていました。よく、昔の洋画を見ていると、鉛筆の先をペロッとなめて書くシーンを見かけることがあると思います。
また、アメリカの手話で、字を書く意味として、「指をペロッと舌で舐めて反対側の手の平にあてる」というものがあります。
さらに、「鉛筆をなめる」には、上記から転じて隠語的な意味もありますので紹介しましょう。
意味2、書類上の操作
今と違って、昔はパソコンなどのインターネット環境はもちろん、ボールペンがない時代もありました。
そのような時代では、仕事の経理的な事務処理はもっぱら鉛筆で書いていたのです。ですので、会社で経理担当をしていた人は、よく鉛筆の先を舐めて作業をしていました。
そこから、鉛筆を舐める=書類を記入する、さらに転じて
鉛筆を舐める・・「書類上の数字を操作する」「記録を改ざんする」
このような隠語的な慣用句のような意味をもたらす場合があります。また、「鉛筆舐め舐め」という表現をするときもあります。鉛筆ナメナメ・・知らないで聞くとちょっとびっくりしますね。
今では若い世代の人は、ほとんど使わない言い回しだと思いますが、ちょっとした業界用語のような慣用句として使われるのです。
たとえば組織や会社で数字的につじつまが合わないことがでたり、都合が悪く公にしたくない記録があるときに、
「報告書は鉛筆ナメナメしておいて。」
「多少鉛筆なめておきますか。」
などという使い方をするのです。
鉛筆をなめると体に害を与えるのか検証
また鉛筆って鉛が入っているので、体に良くない?害を与える?という話を聞いたことがある人がいるのではないでしょうか。
文房具でおなじみのトンボの公式HPには以下の記載があります。
1.鉛筆をなめても平気?
重金属等の有害物質は鉛筆の芯にも色鉛筆の芯にも入っておらず、
ヨーロッパのおもちゃの規格であるEN-71 part3:1994に適合しております。
これまで健康被害の報告等は受けておりませんが、
食品として製造しておりませんので口には入れないようにしてください。
鉛筆の「鉛」という字がなまりです。たしかになまりは害を与えるものですが、今の鉛筆は、上記のように有害なものは入っていません。ですので
鉛筆の先を舐めても害を与えるということはありません。
ただ、上記に書いてあるように、あえて口にしないほうがよいですね。意味もないですし、外国産のものだと、特にしないほうがよいですね。
終わりに
鉛筆の芯をなめてから書く意味についてでした。一つの意味はなんとなく想像つきますが、俗語としての意味が別にもあるんですね。
いまでこそ若い人たちは使わないかもしれませんが、年代の上の方は知ってるのではないでしょうか。あまり良い意味ではないので慣用句的な隠語になったのでしょう。