Influenza / jcaldi
仕事中にインフルエンザに発症したのだけど、労災保険の適用は可能なの？ インフルに罹って仕事を休むと、どうしても給料が減額されてしまいます。
とくに福祉施設で働く介護士さんなんかは、インフルに移りやすく、仕事を休むと、物理的な支障がでてしまいますよね。
なにかしらの保証があるとうれしいです。ただ仕事中にかかったインフルエンザは労災認定に対象にならないケースが多いですので、理由と別の方法を紹介しましょう。
仕事中に罹ったインフルエンザは労災認定の対象になるかについての疑問
結論からいって、
職場や業務中にインフルエンザに感染したという因果関係を証明するのは、非常に難しいため労災認定適用は困難
仕事場や業務中に、インフルエンザに感染した可能性が高いとはいえ、どこで感染したかという確実な証明というのは、明確に出せないものです。
発症したインフルエンザの原因が、
- いつ、だれから感染したのを特定する
- 業務以外で感染したのではないと証明する
以上の証明が確実にできなければ、労災認定はおりません。
ただ上記を100％証明するのは、ほぼ不可能といえます。また業務中に感染したと、仮に証明されたとしても、
自分自身の健康管理がよくない
ということで、却下される可能性もあります。
医療従事者ならまだ可能性はある？
病院やクリニックなどで、直接インフルエンザ患者と接触して、診察や診療をおこなう看護師や医師などの医療従事者の場合はどうなのでしょう。
医療従事者のインフルエンザによる休業の関しては、労災認定を受けられる可能性は少しはあります。
- 家族にインフルエンザ患者がいない
- 外部と接触していない
- 接触から発症まで医学的に業務内での感染に矛盾点がない
以上が証明されれば、理論上労災が認められる可能性はあります。
しかしながら現状として、勤め先が病院であったとしても、業務起因性を肯定するのはかなり高い確率で困難といえます。
理論上は労災を認められるかもしれませんが、現実として、労災が受けられる人はほとんどいないのが現状です。
傷病手当金が受けられる場合
高い確率で職場でインフルになってしまったのはわかっているのに、労災保険が下りないなんて・・と悔しくなりますよね。体も壊したのに、さらに給与が減額されるのはつらいです。
その場合、労災ではなく、会社の健康保険にある傷病手当金が受けられる可能性があるので、ぜひこちらを確認してください。
傷病手当金が受けられる条件
- 会社の健康保険の被保険者である
- 業務外の事由による病気やケガの療養のための休業
- 連続する3日間を含んで4日以上休業した
- 休業中、給与の支払いがない
上記の条件に当てはまるなら、4日目以降休んだ日数分の手当てを申請し、受給できます。
インフルエンザの場合、1週間連続して休んだ場合は、4日目からの3日分の手当てがいただけるというわけです。
いくらもらえるの？
じゃあ、傷病手当金ってどれくらいもらえるの？これも気になるところです。ざっくり計算すると、
1日分の給与×3分の2×休業した日数
となります。1日分の給与計算については、細かい計算があります。3分の2だとしても、6割以上の額はありがたいですよね。
条件に該当している人は、ぜひ申請してください。会社によっては、こちらから言わないと、何もアクションしてくれないところも多々あります。ぜひ行動してください。
終わりに
仕事中に罹ってしまったインフルエンザ・・労災認定の対象になるのか？という問題について検証しました。
その性質上、労災保険の適用はほぼ不可能だととらえておくとよいですね。逆に傷病手当金が適用されますので、条件に当てはまる人は、申請するとよいです。
